最新情報へジャンプ 改めてビタミンC誘導体、特に油溶性ビタミンC誘導体について考えてみましょう。 油溶性ビタミンC誘導体にも幾つか種類がありまので、今回は、テトラヘキシルデカン酸アスコルビルについてお話しましょう(以下、油溶性ビタミンC誘導体=テトラヘキシルデカン酸アスコルビルのことです)。 ビタミンCは、美白やコラーゲン生成促進、日焼けによってDNAが傷んだ細胞の修復、老化の原因である活性酸素などのラジカルの消去などの働きがあります。 しかしながら、ビタミンC自体は、こういった活性が強いために、直ぐに劣化してしまいます。そこで、劣化しにくい形として、水溶性のビタミンC誘導体が生まれました。しかし、ご経験もあると思いますが、水溶性のビタミンCは高濃度で使用すると刺激や乾燥を感じます。折角、効果の高い5%などで使用したくても、「肌質に合わなくて・・・」とお嘆きの方もおられるでしょう。また、水溶性のビタミンC誘導体は、安定しているといっても、ビタミンCそのものよりは安定しているということであって、化粧水中での分解も危惧されます。肌の上で、即効性を示しますが、持続して働いてはくれません。 そこで、「もっと刺激の少ないタイプ」、「もっと持続性のあるタイプ」、「肌バリアとの馴染みもよくて浸透性の高いタイプ」が検討されました。 肌と馴染みのいい成分とは・・・、やっぱり肌に存在するモノでしょう。そこで、皮脂脂肪酸にも多く含まれる分岐状の脂肪酸のひとつであるイソパルミチン酸とビタミンCを引っ付けてやりました。その結果生まれた油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(以下、油溶性ビタミンC誘導体)です。 油溶性ビタミンC誘導体は、角質層にある皮脂成分をまとうことで、肌バリアに馴染んで浸透しやすくなりました。 肌深くに馴染んだ油溶性ビタミンC誘導体は、体内のエステラーゼという酵素によって再びビタミンCと脂肪酸に分解します。 そこで初めてビタミンCとしての仕事をします。一方、分解物の脂肪酸は、本来、肌にある成分なので、分解した後の心配もありません。 油溶性ビタミンC誘導体は、油溶性になったことで、通常のビタミンCに比べ約30倍の吸収力を示し、皮膚の中での作用持続効果は43時間以上だと言われています。 また、油溶性になるということは、イオン化していないということです。水溶性ビタミンC誘導体が、刺激を与えてしまう理由は、一度に多量にイオン化することが原因です。ですから、塗った時に、イオン化していない油溶性ビタミンC誘導体は、非常に刺激性が低いのです。そして、肌深くに浸透して、じわじわ効くっといった具合です。 また、美白やコラーゲン合成以外にも、ニキビ対策として多くの皮膚科医のデータがあります。 今では、ニキビといえばニキビ菌が原因の炎症ということで、殺菌剤が活用されてきました。菌も細胞、肌も細胞ですから、殺菌剤が肌に悪影響がない訳はありませんよね。 ニキビで炎症が起こる原因は、ニキビ菌が皮脂を酸化させフリーラジカルや遊離脂肪酸を発生させるからです。 最近では、ニキビ菌が非常に少なくても、溜まった皮脂が自己酸化して炎症を起こしている症例があることも分かってきました。 油溶性ビタミンC誘導体が、ニキビに効果的なのは、皮脂の酸化を抑えるからです。 ニキビ菌による酸化であろうが、皮脂の自己酸化であろうが、酸化することを抑えれば、フリーラジカルや遊離脂肪酸は発生しません。つまり、炎症は起こりえないのです。ですから、日頃から油溶性ビタミンC誘導体を使うのはニキビ対策として非常に有効といえるでしょう。 こういった、皮脂の酸化抑制は、水溶性のビタミンC誘導体にもあります。しかし、水溶性ビタミンC誘導体は、皮脂との馴染みはよくありません(水と油ですからね)。また、持続性が短いので皮脂の酸化を抑える点では、油溶性ビタミンC誘導体に劣ります。ビタミンC誘導体が吸収されやすいかたちで配合された化粧品が有利なのですね。 しかし、油溶性ビタミンC誘導体は、もろ手を挙げて優秀ではありません。 それは、使用感で非常にべたつく点です。これは、化粧品としては致命的な欠点です。薬なら、使用感が悪くても使ってもらえますが、毎日使う化粧品では使用感は重要です!どうすれば、べたつきなく、高濃度で油溶性ビタミンC誘導体を配合できるのか?それは、油溶性ビタミンC誘導体を小さな粒子状に分散させることに解決の糸口がありました。小さな粒子状(60ナノ)前後の粒子にすることで、肌の上で流れるように広がり浸透させることができるのです。 つまり、べたつきとは、一部分に分厚く付くことであり、満遍なく綺麗につけばべたつきは改善されるのです。 使い勝手の良い使用感で、油溶性ビタミンC誘導体を使ってもらう!これこそ、化粧品の醍醐味です! クパスレシピ集 クパスを用いた手作り化粧品のレシピを作りました。 トップページ http://www.cosme-rurica.com の【クパスシードオイル100に関するイベント情報】から入って、 【クパスシードオイル100を使った処方集】 から入れます! 注意:Javaを切ってると見れませんので、ご了承下さい。 コエンザイムQ10の吸収について コエンザイムQ10は、本来医薬品の分野の原料ですが、健康食品(機能性食品)の分野では周知の名になっていますね。 サプリ形状で飲んでおられる方が多いと思いますが、どんなタイミングでお飲みでしょうか? わたしなど、ついつい朝起きて空腹時や寝る前の空腹時にサプリを飲んでしまいます。勿論、十分な水と共に摂取するのですが、サプリの種類によっては、「空腹時に飲んでも吸収の悪いモノ」があります。その例の1つが、コエンザイムQ10です。 コエンザイムQ10は、空腹時に摂取しても殆ど吸収されず、食後の摂取が望ましいとされています。 下記のグラフは、コエンザイムQ10を空腹時に摂取した場合と、食後に摂取した場合の吸収状況を比較しています。 血中のコエンザイムQ10濃度は、6時間後にピークを迎えゆっくりと下がっていきます。データによると1週間で完全に摂取前の状態にもどるそうです。 旭化成ファーマの大坪氏、古賀氏の調べ(2004年11月末時点にweb上で検索できたコエンザイムQ10を含有する食品645製品(国内161品、国外484品))では、国内商品の60%以上が1粒当たり30mg含有としていたそうです。しかし、31〜60mg含有のモノも27%程度ありました。 一方、国外製品は、1粒当たり30mg以下は30%程度に止まり、31〜60mg含有が28%程度、61〜100mg含有が27%程度で、中には500mgなんてものあったようです。 日本に於いて、医薬品としてのコエンザイムQ10の1日の摂取量の上限は、30mgです。化粧品への配合の上限もそれに習って0.03%になっています。 健康食品の方が高濃度配合というのはおかしい話で、これについて、2004年秋に大阪府薬務課から大きな規制が掛かり、1粒あたりの摂取量が30mgを超える商品に関しては、製造中止が掛かりました。大坪氏、古賀氏の調べでは、2004年11月末時点のwebによるモノですので、今現在、上記のように1粒当たり30mgを超える商品はなくなっているはずです。 たまに、「60mg取れる!」とかCMもありますが、実際は2錠分だったりします。 アメリカなどでは、1日の摂取量を600mgや1200mgなどとしているトコもあるようです。これは、コエンザイムQ10がパーキンソン症候群の進行抑制に効果があるという臨床試験結果やアメリカ栄養評価会議でそこの副会長が1200mg/日という安全摂取量を推奨したことが影響しているそうです(パーキンソン症候群患者に1200mg/日を16ヶ月摂取させても、摂取していない人との副作用の差はなかった)。 因みに、コエンザイムQ10の吸収もその分散の形状によってかなり異なるようです。 下記のグラフは、食後の摂取データで、一方はただの分散系、もう1つは、47ナノに粒子化したタイプです。 ナノ粒子タイプの方が、吸収がいいことが分かります。(注意:肌からの吸収データではありません。経口摂取でのデータです) コエンザイムQ10は、医薬品成分ですので、医薬品として経口摂取のデータ(マウスやラットを使ったデータ)がきちんとあります。ラットやマウスで4000mg/kg摂取させても死亡例はなく、ラットでは1000mg/kgで5週間、600mg/kgで26週間毒性は確認されていません。また、ヒト臨書試験でも重大な副作用は報告がありません。ただ、日本医薬品集では、胃部不快感、食欲減退、下痢、発疹などの記載があります。 植物由来アミノ酸系擬似セラミドの仕事 セラミドの主な仕事は、肌の中に水分と油分を保持することです。 保湿剤として有名なヒアルロン酸Naは、1gで6kgの水を抱えるといいますが、油分は抱えません。また、ヒアルロン酸Naは、1gが水6kgに均一に分散できるというコトであって、コップにヒアルロン酸Naを1g入れて、水6kgを入れ、そのまま室温で1日放置すると、水はどんどん蒸発します。 「ヒアルロン酸Naさえあれば、水を抱えてくれるから肌は乾燥しない!」 なんてのは、嘘です。抱えるという言葉を上手く利用した宣伝文句ですね。抱えても、逃がしては何もなりませんものね。 だって、ヒアルロン酸Na配合の化粧水を使った後に、「フタ」と称して、オイル系を塗っておられる方は多いのではないでしょうか?抱えて逃がさないなら、「フタ」はいりませんものね。 さてさて、話は擬似セラミドに戻しましょう。 抱水力(水を抱えて逃がさない力)の一例をあげましょう。 ワセリン 10% ラノリン 360% 擬似セラミド 500% です。水を殆ど抱えないコトで有名なワセリンに比べて、抱水力のある油剤として有名なワセリンは36倍も抱えます。 擬似セラミドは、更に上の50倍も抱える結果が報告されています。この結果は、水を抱えさせてから室温で1日放置した後の結果です。 また、擬似セラミドは、オリーブ油など皮脂に近い構造のオイルに50%濃度も溶解可能なので、肌に疑義セラミドを塗った場合、皮脂と馴染み、更に水を抱えることで、肌バリア成分層を厚くできます。 現在、セラミドの不足は、敏感肌の誘発やシワの発生などの報告があります。また、アトピー体質の方の肌には、セラミド濃度が低いことも報告があります。 現在、植物成分かたセラミドを擬似体の形で製造可能になりました。今まで、あまりに高価で化粧品としての活用が困難であったセラミドの分野ですが、今後は新しい展開が見られそうです。 改めて、SPFの値 SPFは、日焼け止めを塗っていない部分が赤くなる最小光エネルギー量(MED)を1としたときに、日焼け止めを塗った場合、日焼けしないですむ光量を示します。 以前に、「SPF18なら、18時間くらいもつ!」と、言うように取られる表現をしてしまっていました。間違った表現でしたね。すみません m(_ _)m 突っ込んでコメントして頂いた方、サンキューです。 謝ってばかりでは芸がないので、改めて、通常の生活ならSFP18程度でいい理由を解説しますね。 上記に記したMEDは、日焼けで最初に赤くなるまでの光エネルギー量です。単位はJ(ジュール)で計ります(今話の場合、一平方センチ当たりの光量で話をしますね)。「時間」でないトコがポイントです。 さて、日本人で非常に敏感な肌の方は、4.31Jで日焼けを示します。日本中で最も紫外線の多い地域で、1日で最高201.73Jの光エネルギーを浴びます。4.31Jで日焼けしてしまう人が、201.73Jの光を浴びても1日日焼けしないSPF値がSPF47とされています。 ( 201.73 ÷ 4.31 = 46.8 ) これを基準に、日本のSPF表示の上限は50+になっています。つまり、50以上あってもその日の内に焼けることはない。逆に、SPF100などは実際的な数値ではない、ってことです。 (でも、実際は、実験では、塗る量は2.0mg/cm2ですが、実際の塗られている実使用の量は、1.2〜1.3mg/cm2と言われていて、6割程度の量なので、表記のSPFよりも効果の時間は短いと言われています(なぜ、実測に近いのにしなかったのかは疑問ですが・・・))。 先ほどは、敏感は方の話をしました。一般ではどうなのでしょうか? 日本人の平均では7.2JでMEDを示します。 野外の光(太陽光)を使って実際にSPFを測定しようとすると、横浜の7月で5時間半で92.4Jなので、SPF13までは測定可能です。 ( 92.4 ÷ 7.2 = 12.8 ) 沖縄の7月では、4時間半で104.2Jなので、SPF14までは測定可能です。 ( 104.2 ÷ 7.2 = 14.5 ) また、SPF15で通常は、紫外線の93%をカットすると言われています(SPF30でも、97%カットなので、差は微妙です。)。ですから、実質的に横浜だろうと、沖縄だろうと、日常的な紫外線ならSPF18程度で十分ってことです。 (ただし、汗など掻いた場合などは塗りなおしをお勧めします。) よく、「SPF18程度なら、6〜7時間半の効果だ!」と、言います。それは、日本人の場合、MEDは、20〜25分と言われているからです。 ( 20分 x 18倍 = 360分(6時間) ) ここで問題です。 上記のように、まともに考えると1日で測定できるSPFはせいぜい20になりません。では、SPF50とかどうやって計るのでしょうかね? (・・・・・・・ 考える間 ・・・・・・・・・・・・・・この辺からややこしいので、読み飛ばして、最後の青文字に行ってOK!(笑)) 実は、太陽光を使っていません。実際は、太陽光に近いランプを使います。 先ほどカキコしましたように、日本人のMEDは、20〜25分です(20〜25分で軽く日焼けが始まるってコトです。)。 10時間の実験で、SPF50を測定したいなら、0.2時間(12分)でMEDになる紫外線を照射すればいいのです。 紫外線ランプを肌に照射して、12分後で赤くなる紫外線量に達する(MED)なら、10時間その光に耐えればSPF50です。(注意:赤くなったかの判断は、光を当ててから16〜24時間後に判断しますので、直ぐには不明です。) しかし、実際の実験はもっと違います。一度に沢山の紫外線ランプを使って、数時間で焼いてしまします。 例えば、6個のランプを使えば、2時間に10.2J、12.8J、16.0J、20.0J、25.0J、31.3Jとパワーを変えて肌に照射します。すると、2時間で「焼く」ことができるのです。後は、MEDが10.2Jで、紫外線カット剤を塗った部分が日焼けしたのが31.3JならSPF3 (31.3 ÷ 10.2 = 3.1 ) って、ことになります。 今回は、ややこしい計算の話が多かったですね(汗) 最後に簡単にまとめると・・・・ 日常的な生活で使う紫外線防止剤は、SPF18程度で十分。 ただし、汗や動きでよれたら塗りなおしをお勧めします(ファンデーションと同じですね)。 軽率な発表ではないか? 今回の話をする前に、誤解のないように初めに断っておく必要があると思います。 わたしは、決してパラベンが安全なモノであるとは思っていません。ただ、その反面、化粧品は毎日使うモノとして、最後まで(菌におかされることなく)安心して使い切るには、防腐剤が必要ですし、その防腐剤の中で、パラベンは安全性は高いモノだとも思っています。 と、言いながら、パラベンを除いて処方できればベストなのだとも思います。 ただ・・・、パラベンを悪役にて、一般の方をやたら怖がらせるだけのデータの表記は、悪質であるとも思っています。 特に、科学者ならば、発表の方法も自己責任の1つに含まれると思っています・・・。 さて、皆さんの中にも既に読まれた方もいるかもしれませんが・・・。 平成17年8月25日、朝日新聞の一面に「メチルパラベンが紫外線を浴びるとシワやシミなどにつながる皮膚老化を進めることが確認できた」との記事がでました。 メチルパラベンは、化粧品でいう元表示指定成分です。濃度に依存した形で、特定の敏感肌の方に「刺激」があることは多くのデータが証明しています。 しかし、この記事、少し問題があると思われます。 1)この記事は朝日新聞の一面という社会的意味のある紙面に載っている。 2)他の新聞では、同記載はない(平成17年8月26日時点) 3)表現されている内容に、間違いではないか?と思われる節がある。 4)厚生労働省や多くの中立機関では、こういった報告はない。 です。 3で上げる「間違い」とは、この記事で表記されている「夏の1日の平均紫外線量は1平方センチあたり30ミリジュール」という表現です。 大手化粧品メーカーの実測値データによりますと、1平方センチあたりの紫外線量は、7月の横浜で5時間半で9万ミリジュール、8月の横浜で5時間で5万ミリジュール、7月の沖縄で4時間半で10万ミリジュールなど、天候によりますが1日5万〜10万ミリジュールの紫外線があるはずです。また違う文献でも、日本の一番紫外線の多い場所での1日の紫外線量は、1平方センチあたり20万ミリジュールとされています。 今回の新聞の記事ですと、1日の紫外線量があまりに違いすぎます(1500〜6500倍違う)。 科学に於いて、基準となる数字は非常に大切です。その基準がこんなにずれた情報をどこまで信頼出来るのか・・・、懸念せざるえません。 次に、今回の新聞の記事の試験は、培養細胞を使用しています。培養細胞とは「むき出しの細胞」です。例えるなら、傷口の中の血に染まった状態の細胞です。それをあたかも、健康な肌で行ったと錯覚させる表現になっています。(いまは、培養細胞でのデータが、通常の肌でのデータにリンクしないことは、科学者の間では常識になっています。) また、取り扱われた新聞といい紙面の位置といい、「ある特定の成分を悪役に仕立て、やたら消費者の恐怖感を呷らせる記事」だと思います。第一、この記事のデータは、大手学会でまだ、発表されていません。つまり、まだ、データ証明が不十分の可能性があるのです。 確かに、化粧品に於ける、安全性を確認するデータは大切です。どんどん発表して頂きたいと思います。しかし、先走ったデータの紹介とその適切ではない発表の仕方には悪質さを感じます! こういったデータの発表は、まず、学会で知識ある研究員を納得させてから公表すべきではなかったか?と、感じざる得ません。 パラベンに関しては、嘗てヨーロッパでも大きな誤報があり問題視されました。 それは、ガン患者のガンの部分からパラベンが検出された!という記事でした。 しかし、後に、多くの研究機関が調べた結果、間違いであったことが分かりました。しかし、新聞はある種チャットみたいなモノであり、過去を訂正できるスタイルのモノではありません。噂や誤報が世に多く流れて、間違った事実を多くの方が未だに信じています。 「皆が悪いと思っているモノを、ほら、やっぱり悪いでしょう!と、語るコト」は慎重にあるべきだと思います。それは思い込みやすいからです。 今回の記事の元になった大学関係者(研究室)のデータが、今後、学会で、どう発表されるのかが楽しみです(ちょっとイヤミ!)。 因に、この記事に関して、大手化粧品メーカーに問いあわせてみました。笑 回答は、 「新聞記事の内容は、回答しかねます」 だ、そうです。笑 紫外線吸収剤について 紫外線対策の成分として、紫外線反射剤と紫外線吸収剤ってのがあります。 紫外線反射剤は、酸化チタンや酸化亜鉛などがソレに当たります。 仕事の仕方としては、肌に届いた紫外線を、鏡の様に反射して肌を防衛します。 反射と簡単にいいましたが、当然、鏡も同じように「どんな形をしているのか」で反射の様が違ってきます。また、鏡というだけあって、粉なので、ファンデーション同様、肌の上に乗っているにすぎません。肌への吸着のしやすさ、汗に強い弱いも「形」や「大きさ」である程度決まります。 日本の紫外線反射剤は優秀で、フットボール型や花型(ボタンの花のような形になっています)、板型など用途によって使い分けされます。勿論、大きさも用途別で使い分けされます。 さて、では、紫外線吸収剤はどういう仕事をしているのでしょうか? 「紫外線吸収剤=悪」とか「紫外線吸収剤=分解して何が悪影響」とかいいますが、・・・。そもそも、どんな方法で紫外線を吸収して、どうして分解してしまうのか?って、知ってる方は少ないようです。 簡単に説明しましょう。 紫外線反射剤は、紫外線エネルギーを(上記で示したよおうに)反射します。これは、光を光として反射するってことです。 一方、紫外線吸収剤は、光エネルギーを一旦自分自身で吸収します。勿論、エネルギーを貯め込むと自爆する訳です。つまり、それが分解です。これが、「紫外線吸収剤=分解して何が悪影響」の理由です。 まぁ、ここまでは一般サイトの説明ですね(笑) ここから、ちょっとプロサイト(笑)の説明です。 紫外線吸収剤も、貯め込むだけでは能はありませんね。 本当は、紫外線吸収剤は、光エネルギーを一旦貯め込んで、「熱エネルギー」として放出しているのです。つまり、紫外線吸収剤が分解する様は、オイルを加熱して劣化していく様と似ています。 当然、加熱しても短時間ではオイルは劣化しません。また、オイルの種類によっては、かなりの加熱にも耐えるモノもあります。紫外線吸収剤も同様です。 酸化して劣化したオイルを肌に塗りたくないですよね。同じように、酸化して劣化する可能性のある成分である紫外線吸収剤はお勧めできません。でも、オイルの酸化同様、紫外線を浴びれば必ず劣化する訳ではなく、「耐える時間(劣化せずに、紫外線を熱として放出し、肌への紫外線到達を阻止する時間)」ってのもあります。 最近では、質のいい紫外線吸収剤も出てきました。 紫外線吸収剤は今なお開発されるのは、「粉ではない」からです。「液状である!」ことは、化粧品用途として大きなメリットです。 紫外線吸収剤の仕事、ちょっとご理解頂けたでしょうか。 化粧品業界の姿勢 化粧品の研究部門は絶えず最新の情報入手を義務付けられています。 特に、法的な部分もそうですが、化粧品原料に関する、毒性や刺激性が分かった場合、速やかに対処するように国から定められています。 例えば、アカネ色素やコウジ酸、オレス−5など、トラブルデータの信憑性をきちんと化学的に整理して、危険とされたために、直ぐに国から指示があり、各化粧品メーカーでの使用の有無などを報告するようになっています。 狂牛病関係では、ウシなどの由来原料を使っているのかなど、各社、国に証明しています。トリインフルエンザに関しても、各原料メーカーは、感染の有無を証明する書面を出します。 先月末に、メチルパラベンの報道があり、@コスメなどでは大きく賑わいを見せたようです。しかし、業界的には、全く微動だりなし、って感じです。 化粧品屋には化粧品屋の新聞があります。「週刊粧業」といって、週に1回の新聞ですが、化粧品業界の情報が、即効で流れます。また、官報という国が出している新聞(?)もあります。 共に、メチルパラベンの話題は載っていませんでした。 勿論、厚生労働省のサイトにも載っていません。 あの話は、どうなったのかなぁ? ビタミンC誘導体とパルミチン酸 巷で噂の新型ビタミンC誘導体を「パルミチン酸リン酸アスコビル3Na」といいます。また、油溶性ビタミンCとして有名なテトラヘキシルデカン酸アスコルビルは、別名をテトライソパルミチン酸アスコルビルといいます。 共に、肌への吸収がいいことで名を馳せていますが、その名を見ると「パルミチン酸」という文字にお気づきになるでしょう。 「パルミチン酸」ってなんでしょうか? パルミチン酸とは、脂肪酸の一種です。炭素の長さが12なのがラウリン酸、14なのがミリスチン酸、16なのがパルミチン酸、18なのがステアリン酸です。 このパルミチン酸は実に肌の皮脂と馴染みのいい脂肪酸として有名なのです。 肌に水溶性成分の吸収が難しいのは、肌には皮脂という脂の膜があって、皮脂と水とをセラミドが共存させることで、肌バリアが出来ています。その皮脂と馴染みのいいパルミチン酸が「手」の仕事をして、新型ビタミンC誘導体である「パルミチン酸リン酸アスコビル3Na」や油溶性ビタミンCとして有名なテトラヘキシルデカン酸アスコルビル(テトライソパルミチン酸アスコルビル)が肌バリアに馴染むように吸収されていきます。 水溶性ビタミンC誘導体の吸収がイオン導入しないと意外に低いのは、この肌バリアをクリアしにくいからです。 ただ、「パルミチン酸リン酸アスコビル3Na」は、分解性が高いという欠点?利点?があります。なぜ、「欠点?利点?」と、表現したかといいますと、「パルミチン酸リン酸アスコビル3Na」に限らず、「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル」もビタミンCのリン酸MgタイプもNaタイプも、そのままでは、美白効果はなく、分解して、ビタミンCの部分が向きだしになった時点で、美白や抗ニキビ、コラーゲン生成促進などの仕事をします。つまり、分解しやすいほど、即効性があります。 しかし、分解しやすいってことは、処方中で勝手に分解してしまう場合が高いのです。ですから、「パルミチン酸リン酸アスコビル3Na」の場合、化粧水や美容液という処方は難しく、「粉」での販売が最適となります。 一方、油溶性ビタミンCである「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル」は、安定性に優れています。ですから、高濃度でも刺激が少なく、ゆっくり分解するので、肌の中で長時間にわたって効果を発揮します。ですから、ニキビや日々の美白対策(日焼け対策)に最適なタイプとなります。 インナービューディー インナードライやインナービューティーなど、化粧品に関する造語は時代と共に現れます。今や、当り前の言葉になった、ウォータープルーフや美白も元々は造語です。 化粧品に関する造語は、その背景を非常に分かり易く表現しますので、細かい説明を必要としません。その反面、自然派化粧品や無添加化粧品など、定義の決まっていなくて誤解の多い表現もあります。 最近の化粧品CMで面白い表現を耳にしました。 「シミはシミの側から増える」 と、いうヤツです。 結論から言うと、これは事実です。 シミや日焼けで黒くなる原因は、メラノサイトという細胞が出すメラニンによるものです。もしかしたら、下記のように思っていませんか? 「肌の中で、メラニンを含むメラノサイトという細胞が増えると肌が黒くなる」 これは間違いです。 実は、メラノサイトという細胞はそんなに多くは存在しません。このメラノサイトは、メラニン生産工場という存在です。つまり、メラノサイトはせっせとメラニンを作り、自分の周りの細胞に出荷しているのです。出荷された先の細胞はどんどん黒くなっていきます。 もう少し違った表現でいうなら、メラノサイトが落書好きながやんちゃ坊主で、周りの細胞をどんどん黒く落書しまくるのです。 ですから、シミはメラノサイトの側から広がる訳です。 ところで、美白の仕事はどんなことをするかといいますと・・・。 ビタミンCやその誘導体(油溶性ビタミンCや水溶性のNa塩やリン酸Mg塩)は、 1)落書小僧から、マジックを取り上げます 2)落書小僧から、次のマジックを買うお金を奪います 3)塗られた落書を消します の3つがあります。 じゃぁ、美白で有名なハイドロキノンはどんな仕事になるのでしょうか?ハイドロキンンの仕事は、 1)落書小僧から、マジックを取り上げます 2)落書小僧から、次のマジックを買うお金を奪います 3)落書小僧を殺します と、なります。3が「白斑」と言って、ホクロの逆で、白いスポットや白色の肌の部分が出来るもので、一過性の場合もありますが、永久に白いままの場合もあります。 現在、美白で一番有効なのは、ビタミンCやその誘導体です。 こらからは、隠す化粧からインナービューティーの時代に変わっていくのでしょうね。 パラベン問題その後 ちょっとひつこいようですが、こんな情報があります。 上野製薬株式会社 http://www.ueno-fc.co.jp/ メチルパラベンと紫外線に関する朝日新聞報道について (PDF形式書類) http://www.ueno-fc.co.jp/MEDIA/top/mechiruparaben.pdf この中には、パラベン製造メーカーが朝日新聞の記事になった大元の助教授に質疑を行っています。 その中に、助教授が「メチルパラベンと紫外線が作用してシミやシワにつながる皮膚の老化が確認されたなどとは言っていない」とのコメントを残しています。また、「紫外線量も、夏の日中の紫外線量とは言っていない」とコメントしています。 また、パラベンと紫外線に関しては、過去に既に検証が行われており、特に人での試験が行われいて、刺激性はないとしています。見たい方は、英語を覚悟で「Journal of the American College of Toxicology, 13(5),1984」を入手してみて下さい。因みに、わたしは持っていません(爆) また、アメリカのFDAというのは、こういった成分の安全性に関しては非常に厳しい評価をするトコなのですが、そこがメチルパラベンは最も安全な物質に指定しています。 まぁ、ここまで分かっていても・・・、わたしもパラベンフリーの処方を目指すのですけどね(苦笑) 化粧品は商品ですから、売り上げて会社を儲ける必要があります(我が社は・・・下手っぴですが)。 嘗て、ユビデカレノン(コエンザイムQ10 or ユビキノン)では、厚生労働省を巻き込んで、漢字2文字の会社と英字3文字の会社が市場争いをしました。後に、漢字2文字の会社に軍配があがり、化粧品への配合量が0.03%に決まりました。このことで、0.03%以上の配合をしていた英字3文字の会社の商品は、発売停止を余儀なくされ、結果、ユビデカレノンの販売市場へ出遅れる羽目になりました。 今回のメチルパラベンの事件も、化粧品原料メーカーの影の噂では、某パラベンフリーの大手が関与しているとの話です(あくまで噂です)。何ンも添加しないよぉ〜の宣伝で有名で、その表現を嘗てこのサイトでも指摘しました(無添加表記するなら何を入れていないか表記する必要がある!)。 絶対に表には名が上がらないのですが、専らの噂♪一種の戦略でしょうかね。 でも、通常の大手企業もパラベンフリーはやりたいのです。そのキッカケは欲しいのです。 市場ニーズがもっとパラベンを意識して、パラベンフリーの価値観を考え、危険性を考え、ちゃんと商品をやさしく扱ってくれるなら、大手企業もパラベンフリーはやりたいのです。現に、ヨーロッパはパラベンフリーの流れが生まれています(まぁ、その結果、フェノキシエタノールに走ってるだけだから、意味無いかもしれませんが)。 でも、化粧品は、購入した後、湿気の多い風呂場で使われるかもしれないですし、洗ってない手のひらや指が瓶の口に触れることもあるかもしれないのです。それでも、最後まで安心して使って頂けるような配慮としてパラベンは配合されているのです。 パラベンフリーの商品は、処方技術のノウハウが高度なレベルであります。それは経験や新たなバックデータ、pHや自由水の量など、誰でも処方組みできる訳ではありません。しかも、残念ながら、パラベン配合品に比べると、菌汚染への配慮を(購入者側に)して頂きたい点は残ります。 ですから、一生懸命考えたパラベンフリーの処方、優しく商品を扱って下さいね m(_ _)m 因みに、ウチんトコの美容液は冷蔵庫保存の必要はないですよぉ。室温保存でOKです。ただ、手は洗ってから使って頂けると嬉ですし、開封後2ヶ月をメドに使って欲しいなぁ。 ナノ粒子の危険性 効果性の高い化粧品原料に関する安全性の問題は古くからあります。 その昔、美肌成分として、女性ホルモンも化粧品への添加が許されてきました。しかし、化粧品生産工場で働く男の労働者が呼吸器官系の苦痛を訴える例が相次ぎ、調べると、「胸が膨らむ」という事態を起こしていました。女性と違い、男性は肌が固かった為に、前に膨らまず、肺の方に膨らんだ為、呼吸器系を圧迫したらしいのです。現在、化粧品へのホルモンの添加は(基本的に)禁止されています。 また、美白は今も昔も女性の憧れ!現在、美白成分と言えば、ビタミンC誘導体ですが、最初の美白成分は、水銀でした。その昔は、エリザベスI世も使っていたらしいです。効果は、黒人でも肌が白くなるというお墨付き!しかし、当然のことながら、現在は使用禁止です。 ハイドロキノンや一部の合成色素も使用を禁止になっていることは周知でしょう。 ここ最近では、ナノ粒子化した酸化チタンや酸化亜鉛の危険性について、日本化粧品工業連合会が調査しています。 調査は、日本国内の化粧品メーカーや原料メーカーで、478社から回答が得られたようです。 「ナノ粒子化した酸化チタンや酸化亜鉛を使っている」と回答したのは478社中1/4にあたる122社。 大きさは20〜50ナノが大半をしめましたが、20ナノ以下の小さな粒子を使用しているメーカーもあったようです。 現在、ナノ粒子化した酸化チタンや酸化亜鉛の安全性、危険性は賛否が飛び交っています。 通常に化粧品として使う場合、ナノ粒子は肌に塗る形になります。海外のデータでは、肌に塗られたナノ粒子化した酸化チタンや酸化亜鉛は、肌の表面に止まるとしたデータがありますが、日本化粧品工業連合会は独自に再確認をする予定のようです。 嘗て、ベビーパウダーや化粧品原料に使用されている「タルク」に不純物としてアスベストが混入している製品があることが、昭和61〜62年に話題になり、昭和62年11月6日に「ベビーパウダー等の品質確保に関する協議会」の結果、ベビーパウダーに用いられる「タルク」につて試験により不純物としてアスベストが認められないことを確認した上で使用する旨を指示しました(薬審二第1589号)。 また、工場で生産する際に、ナノ粒子化すると、生産時に粉が舞うことが考えられ、その粉を作業者が吸った時の危険性については詳細なデータがないのが事実のようです。要は、アスベストのようなコトにならないか危惧している訳です。アスベストも当時は作業者に対する危険性を十分配慮できていませんでした。化粧品を作る側としても、あの二の舞を踏まない為に、きちんと安全性を確認して頂きたいところです。(肌に塗る場合、舞い散って肺に入ることはないでしょうけどね) 国としても、2005年7月から厚生労働省や環境省など4省がナノ粒子の安全性評価やリスク管理の研究を始めたようで、今年度中には何らかの発表があるようです。 注意:今回のナノの話は、あくまで「石」の粉の話です。ビタミンA誘導体をや油溶性ビタミンCなどのナノ粒子は液体ので、口や鼻から吸って肺に入る可能性はないので、別件になります。 国勢調査 国勢調査が今年行われています。10/1に回答するはずです。 国勢調査は、その用紙を担当になった方々が廻って配付しているのですが、単純にポストに入れるだけでは駄目なようです。家族などの人数に合わせて用紙を何枚配布するのか決めるようです。我が家の場合、大人2人、幼児2人の4人ですから、4人分だそうです。幼児にも調査票があるのは驚きました。 こういった地道な調査は、結果として、日本の状態を把握するのに必要なデータとなります。 化粧品の市場を考える上でも、こういった国からの発表のあったデータは重要なアイテムになります。 皆さん、協力しましょうね。 特に、独暮しや、マンション暮らしの方々は、調査員が来ても「出る」ことがなかったり、家族の人数を聞かれるのを嫌がったりするようです。わたしも、独身の頃は、マンション生活していましたから、その気持ちは十分に分かります。 でも、まぁ、・・・協力して損はないでしょうね。 フィリピン出張にて ちょっと、フィリピンに出張してきました。まぁ、色々ありましたが、今回は向こうのお風呂事情をお話ししましょう。 現地の方の話によりますと、向こうは主にシャワーを使われるそうです。また、温水ではなくて、通常の水道水の温度のまま使う場合が多いようです。勿論、日本とは気温が違いますし、都市中心の上層階級の方々は別かもしれません。 向こうのシャンプーを視察したのですが、日本のメーカーと同じモノを幾つか見つけました。ラックスやパンテーンなどがそうです。
他にも色々シャンプーなどがありますが、皆小型でした。また、多国籍言語で書かれていまして、一番右端のシャンプーはボトルに「スワロー」とカタカナで書かれています。 それから、現地の人の話では、毎日シャンプーを使う習慣が全員にあるある訳ではないらしいです。やっぱり日本人は洗いすぎかなぁ? でも、現地では、髪ダニ系統が流行ってる地域もあって、ダニの卵を取る為の櫛なども売られていました。今でこそ、髪ダニは日本では珍しくなっていますが、昭和の日本では普通に流行ってる時があったのは記憶があるのではないでしょうか。 今回、出張中に、バリなどでは厄介な事件があったようですね。 ちょっと怖い気持ちの出張でした。 化粧品とアスベスト アスベストの問題が、建物だけでなく化粧品の原料に至っても問題視されつつあります。 化粧品にアスベストは入っているのか?という大きな疑問があると思います。 それは国も同じことのようです。 平成17年11月4日までに、国は統べての化粧品や、医薬部外品、医薬品、医療機器を作ってる会社に「アスベストの使用した商品の製造販売の有無」について回答を求めています。 アスベスト問題は、過去にも当然のことながら起こっていました。 具体的には、1987年11月には国から「ベビーパウダー中には、アスベストの配合がない事を確認すること」という通達(薬審2第1589号別紙)が出されています。 ですから、今現在も日本製及び日本で販売されているベビーパウダーにアスベストの混入はありません(個人輸入物はその範疇にありませんけどね)。 しかし、どうも、この通達は、ベビーパウダーに限った話のようです(わたしの勉強不足かもしれませんが・・・)。そこで、今回のような新たな調査が入ったのでしょう。 詳しい結果は、平成17年11月4日以後になるのでしょうけど、恐らく化粧品には配合はないと思います。 と、いうのもアスベストの混入の可能性がある原料はタルクです。また、危惧されるアスベストには成分として鉄元素が含まれています。しかし、現在の化粧品原料の試験規格(粧原規)には、「鉄を含有しない」ことをチェックする項目があります。 ですから、化粧品レベルの原料ならアスベストの混入はないでしょう(ただし、雑貨はこの限りではないですよぉ)。 化粧品容器について 化粧品は医薬品と同じく、厚生労働省の管轄下にあります。しかし、その働きは大きく異るので、見た目でも医薬品と区別できるようにすることが大切となっています。 では、医薬品と混同しやすいので化粧品がやってはいけないことって何でしょうか? 具体的には、カプセル錠剤の形での販売や目盛り付き容器での販売などがあります。 カプセル錠剤とは、風邪薬などによくある、中に粉の入ったカプセルで引っ張ると二方に別れるタイプがありますよね。あの容器形状は医薬品をイメージさせるので、化粧品に限らず、健康食品やサプリメント、食品、お菓子などでも使用できません。(ただし、平成13年より、食品分野に於て、製品の品質管理の必要性が認められる場合はOKになったようです。) また、目盛り付き容器とは、シャンプーや美容液の容器に使用量が分かるような目盛りを付けることです。そうですねぇ〜、医師から貰う風邪シロップなどが目盛り付き容器に入っていますね。 しかし、先日、量販店に出向きますと、ビーカーの形の容器で目盛りがしっかり付いたモノや、ひどいモノでは注射器の形のモノもありました。 デザインというにはちょっと行過ぎのような気がしますね。 化粧品は、1商品当たりの寿命も短いモノが多く、それ以上に数が多いですから、全ての商品をチェックはできていないのでしょう。作る側も、そんな法規があることを知らない場合もあります。 問題なのは、作る側が、戦略的意図で、法規を侵しているのではなくて、マジ知らないって場合です!「物作り=日常生活」と直結した位置にある化粧品ですから、もっときちんとして欲しいものです。 クマについて 寝不足が続いたり、浅い眠りが続いたりすると、目の下に「クマ」が出来たなどといった経験はありませんか? この「クマ」ですが、人によって「クマ」の定義がかなり違うようです。では、「クマ」とは一体何モノなのでしょうか? 化粧品業界でも、きちんとした「クマ」の定義はありません。 ただ、大方、「青グマ」、「茶グマ」、「影グマ」として3つに分類される場合が多いようです。3つに分類ってことは、クマの出来る原因が3種類あるってことです。 では、1つづ紹介してみましょうか。 「青グマ」 主に、血流の流れが悪くなって生じます。血流の流れが悪くなって、うっ血した状態になり、血液中のヘモグロビンの色が青黒く見えます。 (え?ヘモグロビンって赤じゃないの?と、思われた方は多いのではないでしょうか?そうですね、手の甲の太い血管とか、腕の関節の採血する時の血管なんか青黒く見えるでしょ。あれはヘモグロビンの色なのです。あの「青黒さ」が目の下に見えると「青グマ」となります。) 「茶グマ」 メラニンが原因で出来るクマです。メラニンが出来る原因は、太陽光による紫外線だけではありません。擦りすぎたり、乾燥しすぎたりしてもメラニンの沈着があります。また、無理なピーリングもメラニンの沈着の原因になります。 ただ、シミやソバカスもメラニン色素が原因ですが、本来は「クマ」とは別の区分になります。 「影グマ」 細かいシワによって影が出来て、目の下の部分が「影」で暗く見えるものです。原因は主に乾燥やオイル不足だったりします。 さて、3つに分類するのは訳があります。 そう、それは、「どうケアするのか!」ってことです。 血行促進する成分とメラニンに対する成分は違ってきます。シワ対策も別の成分です。 自分のクマの原因が分かると、クマ対策もいまくいくでしょうね。 脱毛とシャンプー 健康な人でも1日に約100本の脱毛があると言われています。これは、男性も女性もそれ程差はないようです。 1日に100本ってことは、1時間に約4本抜けるってことです。まぁ、単純に考えて15分に1本でしょうか。つまり、1日部屋にいれば、その部屋の中に100本くらいの抜け毛が落ちていてもおかしくないのです。 「おや?こんな所に、髪の毛が!」 などと掃除の時に思ったこともあるでしょう。 まぁ、実際は、洗髪の時などに大方抜けてしまいますから、そんなに散らかって落ちたりはしないのでしょうけど・・・。 でも、単純に考えて、1晩8時間ぐっすり寝たとします。そうすると、枕の周りに 4本 x 8時間 = 32本 くらいの抜け毛があるはずなのです。それで、健康なのです。 また、特に男性の方は、脱毛を気にし始めますと、1週間のシャンプーの回数が減る方がいます。これは間違いです! 髪は、抜ける2週間くらい前に、その毛根の命が尽きています。つまり、脱毛した髪は既に2週間前に死んでいたのです(円形脱毛症は別)。 毎日、きちんと頭皮の毛穴をクリーンにすることで、今、生きている毛根を大事にする!そういったことが大切です。 脱毛の話になると、ついつい男性の話かと思われがちですが、女性も同じです。 男性の頭が禿げて見える原因は、髪の太さが細くなるからだというデータがあります。一方、女性の頭が禿げて見える原因は、実は、髪の太さではなくて、髪の数が減ることが原因と言われています。 美しい髪は女性のシンボルでもあります。毎日、「髪」を洗うというよりも「頭皮」を洗う感覚で洗髪すると、いつまでも美しい髪でいられるものです。 紫外線吸収剤一覧表 紫外線吸収剤って「悪い」と知っていても「どれ?」って思いませんか? 厚生労働省や化粧品に詳しいサイトでは、「これが紫外線吸収剤だよぉ♪」と表記しているサイトもありますが・・・ちょっと、不十分だなぁ〜と、思うのが多いのです。 例えば、紫外線吸収剤ってのは、ポジティブリストって分野に載っているのですが、そのポジティブリストをそのまま掲載しているサイトが幾つかありました。 しかし、ポジティブリストは、化粧品の全成分表示になっていないのですよねぇ〜(残念) 例えば、ポジティブリストに載っている紫外線吸収剤では *パラアミノ安息香酸 *4-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン *サリチル酸ホモメンチル *ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン なんかが載っています。 「そうかぁ、化粧品の全成分表示をみて、これを避けたらいいんだぁ!」 と、思い、 「全成分表示: PABA、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン、ホモサレート、オキシベンゾン−6、・・・・」 ってカキコのある商品を購入したとしましょう! 「ああ、安心♪・・・はぁ?(魔邪 風)」 PABA → パラアミノ安息香酸 t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン ------→ 4-tert-ブチル-4'-メトキシジベンゾイルメタン ホモサレー → サリチル酸ホモメンチル オキシベンゾン−6 → ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン なのです。 そう、国が出している名称と、化粧品の全成分表示の名称が違っているのです。 そこで、今回は、紫外線吸収剤のリストを作ってみました。ご参考にぃ〜 ただ(早速、良い訳ですが(笑))、未だに、紫外線吸収剤はどんどん開発されて、登録されています。ここに記載した名称は、大方、8割くらいは網羅していると思いますが、2割くらいは、わたしの知らないモノもありますので・・・。 (PS.わたしより、詳しい方へ! この表記に間違いがありましたら、メール下さい。表記の中には、登録上紫外線吸収剤としての登録でないモノも一部ありますが、その行動類似上「紫外線吸収剤」として分類してしまっているモノもあります。 よりよい改善を目指しています。m(_ _)m)
化粧品が合わなくなる日 今まで使っていた化粧品が突然使えなくなるって経験をされた方も多いのではないでしょうか。 今まで使っていた化粧品が合わなくなる理由は3つあります。 1)同じ名前ですが、中の成分がマイナーチェンジされていた 2)季節変化やオフィス(家)で、冷暖房が切り替わった 3)食生活やストレスが変わった です。 1つ目は、案外知らない間に処方は変更されていたりします。このサイトでも、商品名で斬らないのはそれが理由です。同じ名でも、全成分表示上で異るって場合もありますよ。 2つ目と3つ目は、基本的には原因は同じです。原因は、肌バリアが劣化したからです。 2つ目は、外因性といいましょうか、急激な変化に、皮脂の分泌が間に合わず、肌バリアが弱くなる場合です。 3つ目は、内因性ですね。ホルモンバランスが崩れることで、肌の新陳代謝が悪くなって、肌バリアが弱くなる場合です。 こういった場合、原因になる成分は、エタノールや乳化剤、pH調節剤などです。 普段の肌バリア状態なら、神経のあるトコまで到達しないエタノールや乳化剤、pH調節剤が、肌の深くに入ってしまい、敏感に神経を刺激するのです 2つ目と、3つ目は、暫くその化粧品を使うのを止めて、肌の調子が戻ると再び使えるようになります。 おや? 「4つ目で、”長年使ってきたことでの蓄積”ってのは?」 と、考えた方もおられるでしょうか? 日本のメーカー製品を使っている限りそういったことはまずないでしょうね。 過去経験上、「長年使ってきたことでの蓄積」 には2つあります。 1つ目は、成分の精製が低いことによる不純物の蓄積。 2つ目は、医薬品レベルの効果の高い成分を長期使用することによる副作用。 です。 1つ目は、以下の日本の原料メーカーでは考えにくいとこです。日本の原料メーカーは世界的に優秀です。ただ、最近は、韓国や中国の原料メーカーのを使っている場合まります。その中には、まだまだ危険度の高い場合があります。ですが、まず、大手化粧品メーカーに限ってはそういう妖しげな原料屋は使いません。 2つ目は、過去にいうハイドロキノンなどですね。しかし、最近では、オレス-5とが、ビタミンKとか、コウジ酸など、早期発見で対策していますから、警戒は今まで以上に厳しくなっています。大きな被害が出る前に抑える傾向がありますね。今なら、狂牛病問題、ナノ粒子の問題とか化粧品にアスベストが混入していないか調査とか、実際に問題が生じる前に、国のチェックも鋭くなってきていますからね。 まぁ、原因は何にせよ、合わなくなったら、無理してその化粧品を使わないってのが基本ですね。 帰ってきた美白成分 「幸二さんが帰ってきたのよぉ〜♪」 などと、ださださなオヤジギャグで始まりますが・・・・。 あの美白成分であった、コウジ酸が国から「安全」のお墨付きを貰って帰ってきました。ビタミンC誘導体と並ぶ有名な美白成分で、皮膚科で頂いたこののある方も多いのではないでしょうか?医薬部外品などでは、昭和63年にから使用の承認がおりていました。 しかし、平成14年12月19日に、マウスやラットでコウジ酸が原因と思われる肝臓ガンが確認されたこと。また、遺伝毒性もある可能性が示唆されました。 このことを踏まえて、平成15年3月7日に医薬部外品や化粧品へのコウジ酸の配合が見合わされました。(同時に、コウジ酸を含む化粧品等の輸入も禁止) その理由は、「発がん性等の危惧」です。 コウジ酸は、日本では特に有名な成分です。味噌や醤油に含まれています。 「ずっと食べてるのに、なぜ、今更?」 と、当時は言われましたが、塗ることと、濃縮して高濃度で使用するのは、味噌を食するのとは別モノという考えです。また、味噌や醤油に含まれるコウジ酸は、コウジ酸を添加したモノではなくて、麹菌由来の副産物ですので、区別したのでしょう。 しかし、平成17年11月2日に「コウジ酸を、適正に使用される場合にあっては、安全性に特段の懸念はない」と、無罪放免になっりました。 この「適正に使用される場合」とは、処方上の安定化もそうなのですが、主に、その濃度を示します。具体的には、「0.1〜1.0%の間なら、安全」と言うことです。(試験上では、3%濃度で行われいます) この様に、医薬部外品の有効成分の濃度をおおっぴらにするのは、稀な例です。 一応、適切に使うのであれば、遺伝毒性や肝臓ガンの危惧はないようです。 また、肌からの血中への浸透は、殆どなく、10年以上のヒトでの使用実績でもOKになりました。 今後、再び、コウジ酸入りの美白化粧水が、ビタミンC誘導体入りタイプに対抗して販売されるのでしょうね。 2分間のニキビ対策 大人のニキビの原因は、乾燥とかストレスとか食生活とか言われていますが、それ以外にも大きな原因があります。 1つ目は、使用している洗顔フォームのpHが肌に合っていない 2つ目は、洗い残し です。 1つ目は、同じ石鹸でもかなりpHが異るという事実です。固形石鹸とか純石鹸と言われる種類でも、かなりpHはことなります。 過去にも何度かカキコしましたが、pH10を超えると急激に脱脂力が上がります。 同じ石鹸でも、pH8と10では随分洗い上がり感が違います。まして、pH11近くになるタイプは、かなり脱脂力が強くて、スポーツ後などには最適ですが、毎朝、毎夕の洗顔には強すぎる場合もあります。 この辺りの調節が不十分なので、「雑貨石鹸をヒトに使用してはいけません」って話になるのです。 2つ目は、顎のラインやおでこや髪の生え際に特にニキビの出来るタイプのヒトに多いですね。 石鹸などは、水道水中のCaイオンなどの金属イオンと反応して非水溶性の金属石鹸(俗にいう、石鹸カス)になって、肌や髪に吸着します。石鹸で髪を洗うとギシギシになるのがその原因です。しかし、この金属石鹸は、そんなに悪さはしません。なんせ、化学反応しにくい成分ですからね。 それよりも、金属石鹸になっていない石鹸やキレート剤やアルカリ剤などが、洗顔時に肌の上を滑って洗い流されるのですが、洗いが不十分など、それが顎のラインに貯まったりします。 洗顔の一番最後に、左右の顎のラインを左右別々に、5回くらい丁寧にすすいでやるだけで、ニキビはかなり改善します。変なモノを買うよりも安価で簡単ですよ。 おでこや髪の生え際は、「髪を濡らしたくない!」という心理から、どうしても洗い残しが生まれます。気を付けましょうね。 ちょっとした、「自分への2分の手間ひま時間」を掛けることで、随分、肌は応えてくれるものですよ。 肌が復活する時間 こどもの肌って綺麗ですよね。特に、お風呂に入ったときの「水の弾き具合」ってのは、羨ましい限ります。 どうして、こどもの肌って綺麗なのでしょうか? 単純な回答からすると、「完全復活している」からです。 肌を復活させるには、21時〜24時の間、眠っている必要があるのです。 肌は、毎日、外気や紫外線を浴びて傷んでいます。しかし、肌は、生きた細胞からできていますので、傷ついた細胞は「復活」するようになっています。生物としては、当り前の行動です。 さて、人という生物は多細胞生物に属します。そう、沢山の細胞や器官から体が構成されています。その体内には、「体内時計」っていうのがあります。「腹時計」とはちょっと違ったモノです(笑) 体内時計とは、主に、脳の時間配分を司ります。学生や社会人になってから、身に付いた寝る時間や食事のタイミングとは別に、生物として組み込まれた体内時計は動きます。 何を言いたかといいますと・・・。 「体内時計に合わせた睡眠が、一番、お肌を綺麗にする」つまり、「21時〜24時の間、眠っておく」 ってことです。 人の肌は、21時〜24時の間に、「復活」します。 この復活するというのは、その時間帯に「特定の条件が揃わなくてはいけません。 その条件とは・・・。 1)体が、副交感神経の支配下にあること 2)体温が、いつもよりもちょっと高めになっていること 3)血液の循環が、内臓に奪われていないこと です。 人は、起きている時は、交感神経で動きます。まぁ、活動用の神経ですね。 しかし、眠ている間は、副交感神経で動きます。副交感神経の働きは、体のあちこちの修復をする為の、ホルモンを分泌をさせたり、心拍数や呼吸数を調節したりするのです。この切り替えがスムーズな人ほど、簡単に「眠る」ことができます。 この切り替えが下手な人は、寝床で、咳込んだり、寝苦しかったりするのです。 眠ると、大抵の方は初期に体温は上がりますよね。体温が上がると、その体温を正常に保つ為に、肌の周りに血液が沢山異動します。 また、寝る前に食事をすると、胃に食物が残ります。胃ってのは、まじめな器官で、本人が寝ていても、自分の仕事をやりおえるまで、動き続けます。胃に「残業」させると、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズにいかないばかりでなく、動いている胃にかなりの血液が使われます。 ですから、理想を言うなら「寝る前数時間は何も食べずに、21時には寝ている」ことが肌の復活にはいいのです。 と、分かっていても、この御時世。無理な話です。 でも、せめて、肌の調子が悪い時ぐらいは、寝る前の食事を控えて、22時には床につきましょうね。 シャンプーの二度洗い シャンプーでの洗髪をどうやっていますか? 実際に、最適な洗髪方法を御紹介しましょう! 1)手のひらに、シャンプーを2ポンプ取る。 2)水を加えて、ちょっと泡立てる。 3)髪に付けて、髪を洗う。 4)すぐさま、シャワーで泡をすすぐ。 5)新たに、1ポンプシャンプーを取る。 6)水を加えて、ちょっと泡立てる。 7)今度は、指のひらで、頭皮を揉むように、毛を逆なでするように頭皮を洗う。 8)その後、十分にすすぐ(自分がすすぎ終わったと思ってから2分すすぐ) シャンプーの二度洗いは、そのシャンプーの特徴をきちんと表現します。 しっとりタイプなら、しっとりと。脱脂タイプなら、爽快感をあたえます。ただ、二度も洗ったら、頭皮が乾燥する!って思われた方もいるのではないでしょうか?でも、実際は、1度目は髪しか洗っていないので、頭皮に負担はかかりません。 二度洗いが、面倒な場合、シャワーの湯で、2分ほど、前洗髪(後洗髪)すると、随分効果の差を感じると思います。(この方法は、シャンプーによる、頭皮トラブル(痒みやフケ)改善にも役立ちます) 二度洗いして、初めて、シャンプーの効能に気付くことってありますよ。 マッサージ効果 肩がこったりするとマッサージして貰うと心地良いですよね。 化粧品を扱うに当たって、マッサージを併用される場合も多いと思います。 マッサージは、「血行促進」や「筋肉をほぐす」と言った効果があることは周知でしょう。 それ以外に、マッサージを受けると、体の中(血中)のストレスホルモンの量が減るそうです。マッサージ時間は、プロがやって30分程度で効果があるそうです。 「マッサージして貰う側」がストレスホルモンが減るのは、まぁ、当り前かもしれません。 ところが、赤ちゃん(0〜3ヶ月児)をマッサージした場合、「マッサージした側」の人のストレスホルモンも減るのだそうです。 やはり、親子のスキンシップって大切なんですね。 こどもを育てることは、ストレスがたまることが多いのは確かです。親は、子に触れることで、自分自身の中のストレスホルモンも下げているのです。 「叩きたいと、思った時は、抱き締めなさい」 と、いうフレーズがあります。いいことばですね。 さて、化粧品の話を少ししましょうか。 フェイスマッサージでリフトアップ!なんてフレーズがありますよね。 顔半分をマッサージしたら、頬や目尻が上がったってヤツです。 実は、このマジックにはちょっとした仕掛けがあるのです。 それは「顔半分をマッサージする」ってことです。 何のこっちゃ分からない(笑) 人の顔は実は、左右対称ではないのです。微妙に、左右で違っています。しかし、一般的に人は「顔は左右対称だ」若しくは「左右はそんなに差はないだろう」と思っています。プロの化粧品技術師は、その心理を利用して、・・・ ちょっと上がった方の顔(右側若しくは左側)をマッサージして、「ほれ!どうですか?」と、見せつけます。実際に、他人の顔をマジマジ見るなんて機会は、ありませんから、その差に驚きます。 メイク術も顔半分でやる時は、同じ手法が使えます。荒れの少ない顔側で、売り込みたいメイクを使います。 ただ、こういった、ちょっとしたタネはありますが、マッサージをすることで、筋肉の動きがスムーズになって、こわばっていた顔の筋肉が動きやすくなって、ちょっとした力で顔が上がるようになるのも事実です。 タネ&技術&化粧品効果の3段押しで、あの素晴らしい差が生まれるのです。 石油系原料 石油由来の原料は、悪い!って話がよくありますよね。 でも、実際はそうでもないのです。 例えば、カルボマーなどは、非常に安全性の高い原料です。他に、荒れ肌のエモリエントや医薬品を練り込む基剤として有名なワセリンも石油系です。ベビーローションとして有名な、ミネラルオイルも石油系ですが安全性は非常に高いです。 このように、石油系=悪ではないのです。 では、界面活性剤はどうでしょうか? 石けん信者の方は、「石油系シャンプー」としてラウリル硫酸Naの例を上げます。 確かに、ラウリル硫酸Naは、脱脂力が強くてその影響で頭皮を荒らしてしまうことがありました。ですから、今は、殆ど使われていません。全成分表示で「水、ラウレス硫酸Na、・・・」なんて並びのシャンプーは日本製にはないはずです。 今は、合成系の界面活性剤は、アミノ酸系界面活性剤を初め、生分解性まで考慮して作られます。廃液になって、流れた時に、微生物によって、24〜36時間くらいで殆ど分解されるモノが多くなりました。 勿論、肌にマイルであるかのチェックもします。通常、洗い流す界面活性剤の濃度は1%でヒトパッチテストを行い、安全性を確認します。1%とは、洗い残しを考慮した試験です。 石けん系の方が「シャンプーを塗りきった形での試験」を表記して危惧を訴えますが、洗い流すモノを大量に残した形でチェックするのもちょっとナンセンスです。 シリコンが被膜を作って、肌呼吸を妨げるって話もよく耳にされるでしょうが、その噂の原因は、もう20年以上前の事件です。 当時、初めてリンス剤にシリコンが採用された頃、高濃度でシリコンを配合した商品がありました。当時の、シャンプーの洗浄能力やシャワーが普及していなかった(洗い流す力が弱い)などの理由に加えて、処方も下手だったので、髪にどんどんシリコンが蓄積して、しまいにはフケのようになったり、髪にマカロニ状にシリコンが巻き付いていたりして、その商品は回収になりました。 しかし、今は、そんなこともなく、高い処方技術の元、処方組されますので、安心して使えます。また、塗りきりの美容液にもシリコン系成分を少し入れることで心地よく塗りきる(べとつかず、塗る)ことができます。 しかも、Si(シリコン)の入ったモノは、生物系には存在しないので(よほど特殊な菌くらしか持っていない)ので、生態的に免疫反応しないのです。つまり、トラブル率の低い原料なのです。 自然、石油系・・・、そんな区分よりも、安全かどうか?自分の肌に合うかどうかを確認・着目することが大事ではないでしょうか? |