こだわりの原料

若さへの憧れや美しくあるコトへの女性の熱望は紀元前より続いています。その長い経験の中で、特に東洋文化では、漢方薬や生薬、和漢薬などが発達してきました。古くから中国では、「神農本草経」や「草本従新」などの漢方薬の本がするされてします。

それと同じく、男女を問わず髪の悩みも人の歴史に文化に刻まれてきました。「烏の濡れ羽色」や「髪は女の命」など髪に関わる表現が豊富にあるものそれゆえです。最近では、医薬品としてミノキシジルがもてはやされ、ミノキシジルを含有する女性用の育毛剤も認可されました。

しかしながら、実際には、ミノキシジルの発毛は、様々な副作用の報告があったり、 頭頂部禿げにしか効果がなかったりと、「万人に効く育毛剤」は今のところ存在しま せん。

ならば、自分に最も合う育毛剤を手にしたいではないですか! わたしは、そんな思いから、特に、女性の髪の為にいい成分を中心に、生薬や漢方の有効性に着目したいと思いました。


着目した成分達

セファランチン
主成分:タマサキツヅラフジアルカロイド
育毛剤の有効成分として国から認められている成分。特に、円形脱毛症の治療薬として、医薬品レベルでの使用もされています。
古くは結核の薬として民間療法に用いられた成分。陰陽五行で性は涼(消炎)、気血水では去寒(血)の働きがあるとされています。
多年草ツル科の植物であるタマサキツヅラフジの根茎から抽出され、ここ数年の研究では円形脱毛症以外にも粃糠性脱毛症に有効な成分と言われていあす。また、抗アレルギー作用(膜安定化作用、ヒスタミン遊離抑制作用)、皮膚血管の拡張作用、毛髪保護作用(過酸化脂質抑制作用)を示す報告もなされています。

冬虫夏草エキス
主成分:マンニトール、D-ガラクトースとD-マンノース1:1からなる多糖類、シクロスポリンA、アデノシン、エルゴステロール
中国ではバッカク(麦角)やレイシ(霊芝)に並ぶ薬用菌類で非常に珍重されている キノコの一種(正式名称は、バッカクキン科のフユムシナツクサタケ)。中国(清)の漢方薬の本「草本従新」に収載されています。陰陽五行で性は平(温)、気血水では去風(気)の働きがあるとされています。
滋養強壮剤、鎮咳剤、結核菌に対する抑菌作用として特に有名。また、副作用のない 免疫抑制効果剤としても医薬分野で研究が進められています。脱毛の原因の1つに自己疾患(自分の免疫で毛髪を攻撃してしまう)が上げられており、その抑制効果を期待しています。また、マウスを使った発毛試験では高い研究成果を得ています。他に、高い保湿効果、テストステロン-5α-リダクターゼ阻害活性(男性ホルモン活性抑制)、シクロオキシゲナーゼ阻害活性(フケ、痒みの原因活性阻害)が報告されています。

キトサン
主成分:キトサン
カニなどの殻から抽出されます。重度の火傷をした場合の人工皮膚としても用いられる程、アレルギー性が低く、安全性の高い成分です。静菌性を有し、食品分野では広く使われている他、健康食品分野でも有名です。脱毛の原因に頭皮の常在菌の影響がありますが、その抑制効果を期待します。毛髪の細化は髪のコシをなくし薄毛に見える原因とされています。このキトサンは毛髪に対して高い親和性を持ち、そのコート機能によって細くなった毛髪にコシ感を持たせると同時に、光沢も持たせます。また、キューティクルを保護し、外部刺激から髪を守ります。他にも、肌の呼吸を抑制せず頭皮を被い保湿性を高る働きがあります。

エタノール
主成分:エタノール
エタノールと単純に表記されるものでも、作られ方は様々です。工業的に作られるものもありますが、わたしが着目したものは、醗酵法によって作られたエタノールです。発酵法とは、お酒と同じように、糖分を発酵させて得る、安全性の高いエタノールです。お酒の場合は米を原料としますが、今回着目したエタノールはビート(甜菜、砂糖大根)を出発原料とします。
気血水では水の働きがあるとされています。働きとして、清涼感や血行促進効果を有します。また、毛穴(毛孔)に詰まった皮脂を除去し、育毛剤の有効成分の浸透を助ける他、頭皮常在菌の殺菌作用も有あります。

ビート(甜菜、砂糖大根)
 もともとヨーロッパではサトウキビが栽培できないため、砂糖は輸入に頼っていました。香辛料ほどではないにしろ、砂糖も結構な貴重品だったということです。ジャガイモの普及から少し遅れて、ビートの栽培も普及してきました。ビートはヨーロッパ原産の野生種から改良されたものらしいのですが、19世紀初頭の砂糖価格の高騰などによって品種改良が進んだそうです。中世ヨーロッパでのビートの栽培は、それほど盛んではなかったでしょうね。甘味は贅沢でしかありませんから、まずは生きていくために必要な、麦など他の作物を作る方が優先されていたということです。搾った汁に石灰を加えて沸騰させ、不純物を取り除き、さらに煮詰めたり蒸留したりして砂糖が作られました。これをさらに精製したものがビートシュガーです。

センブリエキス
主成分:スエルチアマリン
育毛剤の有効成分として国から認められている成分。古くは胃腸薬等、内服剤として用いられていた成分で、別名当薬と言われます。陰陽五行で性は寒(消炎、抗高血圧)、気血水では活血(血)の働きがあるとされています。
育毛剤の有効成分としてあまりにも有名で多くの育毛剤に添加されています。ここ数年の研究では円形脱毛症や若年性脱毛症に有効な成分と言われています。働きとして、直接毛根を刺激し、毛根部の血流を促進します。また、毛母細胞の働きを高め養毛効果を発揮します。

ニンジンエキス
主成分:ジンセノサイド(サポニン)
育毛剤の有効成分として国から認められている成分。中国の漢方薬の本「神農本草経」の上品に収載され、最も珍重された漢方薬としてあまりにも有名です。食用に用いるニンジン(セリ科)とは別物です。
陰陽五行で性は温(身体を温める、興奮作用)、気血水では補気(気)の働きがあるとされています。
多年生草本、オタネニンジンの主根から作られ、抗アレルギー作用、新陳代謝機能の改善、細胞賦活作用を有し、脱毛の抑制、毛髪の白髪化を抑制すると言われます。

β-グリチルレチン酸
主成分:β-グリチルレチン酸
育毛剤の有効成分として国から認められている成分。陰陽五行で性は平(滋養、強壮)、気血水では去風(気)の働きがあるとされています。
マメ科の多年草であるカンゾウ(甘草)の根より抽出され、優れた抗炎症効果を有する非ステロイド性抗消炎剤として医薬品、医薬部外品に用いられています。特に染毛剤やブリーチ剤、ドライヤーで傷んだ頭皮の炎症を抑えます。